2009年 10月 24日

秋の北アルプス(徳本峠、大滝山、蝶ヶ岳、上高地)  その3

10月18日(日)

5時の目覚ましを逃し、5:40にN君が目を覚ます。
「寝坊しちゃいました!」

e0066813_22233361.jpg外は明るくなっている。
テントのジッパーから外を見ると、晴れて来ている!


e0066813_22235291.jpg慌ててみんなで外に出ると東の空は太陽が昇る直前で赤い。

なんと!西の穂高連峰は雪がついて白くなっている。ああ、なんてすばらしい景色だろう。
昨夜の雨も3000mでは雪だったに違いない。



e0066813_22241646.jpgしばらくカメラ片手にあっちにいったり、こっちにいったりして写真を取りまくる。
太陽は見た事もないように真っ赤だ。
八ヶ岳の左あたりからゆっくりと上ってくる。

皆、その太陽に見入ってしまう。 



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木の枝にPowerfilmをぶら下げて、前日使った電池も充電。まさにうってつけ!
陽が出てきたところで、前日濡れた装備を乾かしながら急いで朝食だ。
アルファ米を使った、ベーコンほうれん草の雑炊だ。パリパリウインナーも付けて。

が、なんだかんだで片付け完了して出発準備が整ったのは9:00だった。遅い。。。


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急遽今日の予定を大滝山での幕営に切り替えた。




陽差しの降り注ぐ中、樹林帯の中村新道へ進路をとった。

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細かいアップダウンを繰り返しながら、樹林帯のぬかるんだ路を歩く。自分は疲れが取れていないのか、早々にバテ気味だ。
トップにN君に行ってもらい、できるだけマイペースを維持しながら、喘ぐように歩く。


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約1時間で明神見晴らしに到着。ここからは明神方面の眺めが素晴らしい。前日の雪で白くなった山々が息をのむほど美しい。小休憩して、次のポイントである槍見台に向かう。自分はいっこうにペースがあがらない、空もだんだん曇ってきた。
お腹が減ってきて、キュルキュルなりだした。ああ、なんか食べたい。



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樹林帯の中から、木で組んだヤグラが見えてきた。やっと到着。


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自分はパックを放り出すように下ろして、エネルギー補給にいそしむ。他の二人はヤグラの上に上がって景色を堪能している。僕にはそんな余裕はない。正直。ひたすら食べて水を飲む。
ストレッチで体をほぐして、次の行程に備えるのが精一杯だ。


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ここからも単調なアップダウンを繰り返しながら高度を上げる。ゆっくりとゆっくりと。ぬかるんだ路がうらめしい。
途中、右肩がツルように痛む。新調したBaltoroが合っていないのか。。。痛むたびにストレッチする。



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最後の大滝山への稜線に出た。今度は東側の景色が開けた。すごい!ここも素晴らしい眺めだ。
狭い登山道にパックを下ろして小休憩する。安曇の町並みや八ヶ岳などの景色を楽しむ。空はどんよりしている。

さて、ここからラストスパートだ!もう山頂は見えている。
急登を一歩一歩登る。やっと山頂か!と思ったら偽ピークだった。がっくり。
だんだん植生も変わってきた。低い這松になってきた。




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大滝山山頂到着!西も東も良い眺めだ。狭い山頂で記念写真を撮り、先に進んだ。
少し下がって森の中から大滝山山荘が見えてきた。


e0066813_22541649.jpg16:00 やっと到着した。
山荘はすでに今シーズンの営業を終了しており、空いたスペースに幕営準備を始める。
曇っているが幸いに風はない。



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周辺偵察に行くと、山荘前に小さな展望台があった。ここからも東の山々や安曇の街が一望できた。ここまで上がってきたとしみじみ感動する。


登山道を少し行くと、北峰だろうか少し開けた場所に出た。ここからは蝶ヶ岳をはさんで穂高連峰や槍がくっきりをその姿を表した。見渡す限りの絶景だ。大滝山あなどれない!
ここで幕営しようと話が出たが、風が吹いたらひとたまりもない、やっぱり今日は山荘脇で幕営させてもらうことにした。

今回急遽装備に加えたタープを張り、タープしたにテントの入り口を突っ込んでオートキャンプ?のような幕営スタイルが完成した。
ここも水場がないので、水に気を使いながら、夕食の準備だ。


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今日は茄子ミートのペンネとフランスパン、ワインだ。
つまみもいっぱい出てくる。酒もビールから、バーボン、モルト、焼酎、日本酒、梅酒とすごいバリエーションだ。
明日の蝶ヶ岳に想いを馳せながら、モリモリ食べて、ちびちび飲んだ。笑


タープのおかげか夜露を避けることができた。タープから出て空を見たら、なんとそこには満点の星空が!!
すごい!天の川もくっきり、落ちてきそうな星だらけだ。流れ星もぐんぐん飛んでいく。
(この時期オリオン流星群かも)


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このまま空を見ながら寝るのも良いか!なんて話になったけど、それは勘弁、気温はすでに0度だった。
20時ごろにはみんなテントに入り、シュラフに潜り込んだ。風もなくなんて穏やかな夜だろう。
そういえば、あのときもこんな感じだったな。。と思い出話に花が咲く。





あのとき、それは。。。。
13年前、今日の3人の他、合計5名で僕たちは蝶ヶ岳にいた。
上高地から入って、徳沢から長塀尾根で蝶ヶ岳をピストンする1泊コースだった。
ぼくは初めての上高地だった。6月の暑い日、みなヘトヘトになりながら蝶ヶ岳にたどりつき、そのパノラマに圧倒され、感動し、安曇の街を見ながら持ってきたビールを飲んでいた。
蝶ヶ岳のテント場は小屋の少し上の稜線にある。眺めも最高だ。
ここまでは何も問題なかった。

その夜、僕は顔に何か押し付けられているのを感じて目が覚めた。それはテントの幕だった。

??なんで??

すごい音で風が吹いていて、テントが押しつぶされているのだった。
やばい!そう思ったが、眠気がまさりそのまま眠ってしまった。

明け方、雨も降ってきて、これはどうにもやばいという状態になり、テント越しに仲間に声をかけた。
避難しなければ。押しつぶされたテントの中で合羽に着替えてパッキングをする。外に出ると体ごと飛ばされそうな風だ。
どうやったか覚えていないが、テントをたたんで、蝶ヶ岳ヒュッテに逃げ込んだ。
そこはやはり避難してきた人たちであふれかえっていた。

ようやく落ち着いて、ほっとする。そとは風とガスで視界も悪い。
下山しようと外に出るが、方向がわからないくらい危ないので、また戻ってきた。

結局そこでしばらく待機し、少し弱まったときに同じ方面に下山するパーティと一緒に、ヒュッテを出た。
稜線をはずれると風の影響もなくなり、僕たちは走るように徳沢を目指した。
徳沢は陽が降り注ぎ、まるで別天地だった。そこで濡れた装備を乾かし上高地へ戻った。


このとき以来、僕たちの中では蝶ヶ岳が語り草になった。
今回、蝶ヶ岳を選んだのも、このとき想いに決着を付けたかったのだ。
今回蝶ヶ岳で幕営はできなかったけど、もう一度その頂を踏んで、「帰ってきたぞ!」とけじめをつけたかった。
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そんな想いを胸に、シュラフの中で眠りについた。



iPhone 3G + GPS kit で取得した本日のトラッキングログ
大滝山への最後の登りでバッテリーダウンしてログが少し途切れています。
歩行距離約10kmちょいくらいになると思います。ああ、今日もよく歩いた〜。
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by yukibou65 | 2009-10-24 23:06 | キャンプとバックパッキング


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